実家で見つけた小さな変化…親の生活力低下を見抜くポイント

お盆の帰省で、久しぶりに親御さんの顔を見た方も多いのではないでしょうか。
その時、「あれ?なんだか生活力が落ちているような…」と感じたら、それは見逃せないサインかもしれません。

長く一緒に暮らしていた頃は気づきにくかった変化も、久しぶりに会うと小さな違和感として浮かび上がります。
今回は、そんな“生活力の低下”を見逃さないためのポイントと、気づいたときにできることをお話しします。

生活力低下のサインは、日常の中に隠れている

生活力とは、毎日の暮らしを自分で整える力のことです。
食事の準備や掃除、身だしなみの維持、買い物やお金の管理なども含まれます。

年齢を重ねると、この力が少しずつ弱まっていきますが、その変化は意外と気づきにくいもの。
とくに一人暮らしの高齢者の場合、周囲の目が届きにくく、生活力の低下が進んでしまうこともあります。

帰省時にチェックしたい7つのポイント

久しぶりに会ったとき、「なんだか以前と違うな」と感じたら、次のような項目をそっとチェックしてみましょう。

  • 冷蔵庫の中身
     古い食品が多い、賞味期限切れが放置されている、新しい食材がほとんどないなど。
  • 部屋の片づけ具合
     以前は整理整頓されていたのに物が散乱している、掃除が行き届いていない。
  • 衣服の清潔さや着こなし
     同じ服を長く着ている、洗濯物がたまっている、季節に合わない服装をしている。
  • 郵便物や書類の管理
     開封されていない郵便物が積み重なっている、請求書や役所からの通知がそのまま。
  • 食事の内容
     食事が簡素になっている、栄養バランスが偏っている、調理をしなくなっている。
  • 会話や反応の変化
     話がかみ合わないことが増えた、物忘れが多くなった、以前より話す機会が減った。
  • 体の動きや表情
     歩く速度が遅くなった、段差でふらつく、表情が乏しいなど。

これらの変化は、体力の低下や病気の兆候だけでなく、認知機能や気持ちの面の変化が影響していることもあります。
一度にすべてをチェックしようとせず、日常の会話や行動の中で自然に観察してみてください。

気づいたときにどう行動するかが大切

生活力の低下に気づいたら、まずは「心配している」という気持ちをやさしく伝えることが大切です。
ただし、「ちゃんとして」「しっかりしないと」と責めるような言い方は逆効果になることもあります。

  • 「最近、ごはん作るのが大変じゃない?」と質問形式で聞く
  • 「この書類、一緒に整理しようか?」と共に行動する提案をする
  • 「次に来るとき、これ持ってくるね」と具体的なサポートを約束する

また、生活力の低下が一時的なものか、継続しているのかを見極めることも重要です。
季節の変わり目や体調不良の後は、一時的に家事や外出がしにくくなることもあります。

無理なく続けられる見守りとサポートを

遠方に住んでいると、日々の様子を直接見ることは難しいですよね。
そんなときは、定期的に顔を見て話せる仕組みをつくるのがおすすめです。

  • 定期的な電話やビデオ通話
  • 近くに住む親戚や友人への協力依頼
  • 訪問サポートサービスの活用

私たち「ライフブリッヂアイスタッフの御用聞き」も、その役割を担っています。
日常の中の小さな変化を見逃さず、必要に応じてご家族にお伝えします。

まとめ

お盆や年末年始などの帰省は、親御さんの生活力の変化を確認する貴重な機会です。
冷蔵庫の中、部屋の状態、身だしなみ、会話の内容など、ちょっとした違和感を見逃さないことが大切です。

もし少しでも気になることがあれば、早めにサポートや見守りの方法を検討しましょう。
小さな変化に気づくことは、大きな安心につながります。